チーズを食べられない子

小学校の給食にたまにチーズが出たんだけど、オレはチーズが食べられない子だった。今でも苦手だ。だって臭いんだもん。それに我が家では誰もチーズを食べなかった。つまりしつけ以前の問題でオレの世界にはチーズというものは食料として定義されていなかったのだ。栄養がどーとかそんなことは関係ないよ。臭いんだよ。

だからオレはチーズが出るたびに他のガキにやってた。そいつらはチーズ大好きなんでアホみたいな顔してムシャムシャかぶりついてたよ。バカだよなー。

ところが小学校五年のある日、それが担任にばれてこっぴどく怒られた。28歳行き遅れの女性教諭だ。以下そのやり取り。

担任(わなわなと震えながら)「なんでチーズを食べないの?」

オレ「嫌いだから」(あっさりと)

担任(ミナミの帝王のような剣幕で)「あんたは嫌いなことから一生逃げて生きるつもりかー!?」

オレ(ため息をつきながら)「それは話が飛躍し過ぎだと思います」

担任(机を叩く!)「また生意気言って!子供のウチからそんなん言ってたらロクな大人になれんよ!」

オレ(薄ら笑いを浮かべて)「正論を述べたまでですが?そもそもロクな大人とは何を以てロクな、と定義するのですか?」

担任(つかつかとオレの席に歩み寄り、オレの胸元を軽く押す)「そんなん今は関係ないやろ!いいからチーズ食べなさい!」

オレ(外人のよくやるお手上げの仕草をしながら)「先生が言いだしたんじゃないですか」

担任「やかましい!」(平手打ち)

ってな具合ですよ。無茶するよね、先生って。

結局何が言いたかったのかっつーとな、嫌いなモノは無理して食べなくていいんだよ、つーことだ。嫌なことなら止めてしまえばいい。見返りがあるなら別(ex…仕事など)だけど。まあオレも大人になり先生の言ってたことは理解出来るようになったが理解するのと納得するのはまた別の話だ。

チーズを食った見返りが何かというと骨が強くなるとか背が高くなるとかそんなんだったらオレは長身だしどうでもいいんだよ。ヨーグルトは食うしな。あんなもん美味くなかったらまったく意味がないぜ。でもオレ納豆は食うよ。体に良さそうだし。

まんこがチーズ臭の女がいるがそれはまた別の機会に。